労働問題最終更新: 2026-10-26約5分で読めます公表情報の要約

厚生労働省「令和8年賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果|1人平均賃金の改定額13,926円・改定率4.4%(2026年10月21日公表)

この記事は、官公庁が公表した内容と条文をもとに当事務所が整理したものです。 一次情報へのリンクを本文に掲載しています。個別の事案についてはご相談ください。

この記事のポイント

  • ✓厚生労働省は2026年10月21日、令和8年「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果を公表した。常用労働者100人以上の民営企業3,668社を抽出し、1,862社から有効回答を得た
  • ✓2026年中に「1人平均賃金を引き上げた・引き上げる」企業の割合は92.0%(前年91.5%)
  • ✓1人平均賃金の改定額(予定を含む)は13,926円(前年13,601円)、改定率は4.4%(前年4.4%)
  • ✓労働組合ありの企業は改定額14,757円・改定率4.5%、労働組合なしの企業は改定額13,033円・改定率4.2%
  • ✓賃金の改定を実施した又は予定している企業及び実施しない企業のうち、定昇を「行った・行う」企業は81.2%(前年76.8%)。定昇制度がある企業でベースアップを「行った・行う」企業は57.9%(前年57.8%)
  • ✓賃金の改定に当たり最も重視した要素は「企業の業績」が46.0%で最も多く、次いで「労働力の確保・定着」12.1%、「雇用の維持」9.2%
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厚生労働省は2026年10月21日、令和8(2026)年「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果を公表しました。全国の民間企業における賃金の改定額、改定率、改定方法などを明らかにすることを目的とした調査です。

このページは、厚生労働省の報道発表用資料と、同省の「令和8年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」の内容を整理したものです。

調査の概要

項目内容
公表日2026年(令和8年)10月21日
公表者厚生労働省(政策統括官付参事官付賃金福祉統計室)
調査時期2026年7月から8月
調査対象常用労働者100人以上を雇用する会社組織の民営企業
抽出企業数3,668社
有効回答1,862社
対象期間2026年中の賃金の改定(9〜12月の予定を含む)

報道発表用資料によれば、「1人平均賃金」とは、所定内賃金(諸手当等を含むが、時間外・休日手当や深夜手当等の割増手当、慶弔手当等の特別手当を含まない)の1か月1人当たりの平均額をいいます。

主な結果

項目2026年前年
1人平均賃金を引き上げた・引き上げる企業の割合92.0%91.5%
1人平均賃金を引き下げた・引き下げる企業の割合0.4%1.1%
賃金の改定を実施しない企業の割合2.1%2.4%
1人平均賃金の改定額(予定を含む)13,926円13,601円
1人平均賃金の改定率(予定を含む)4.4%4.4%
定期昇給を行った・行う企業の割合(賃金改定の実施・予定企業及び実施しない企業)81.2%76.8%
ベースアップを行った・行う企業の割合(定昇制度がある企業)57.9%57.8%
夏の賞与を支給した又は支給する(額決定)企業の割合88.5%88.4%

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賃金の改定の実施状況

概況によれば、2026年中における賃金の改定の実施状況(9〜12月予定を含む)は、「1人平均賃金を引き上げた・引き上げる」企業が92.0%、「1人平均賃金を引き下げた・引き下げる」が0.4%、「1人平均賃金は変わらなかった・変わらない」が0.4%、「賃金の改定を実施しない」が2.1%、「未定」が5.1%でした。

労働組合の有無別では、「1人平均賃金を引き上げた・引き上げる」の割合は、労働組合ありで96.9%(前年95.5%)、労働組合なしで90.5%(前年90.4%)でした。

賃金の改定額と改定率

1人平均賃金の改定額は13,926円(前年13,601円)、改定率は4.4%(前年4.4%)でした。労働組合の有無別、企業規模別の結果は次のとおりです。

区分改定額改定率
労働組合あり14,757円(前年15,229円)4.5%(前年4.8%)
労働組合なし13,033円(前年11,980円)4.2%(前年4.0%)
5,000人以上16,680円4.8%
1,000〜4,999人15,402円4.7%
300〜999人12,912円4.2%
100〜299人11,279円3.9%

定期昇給とベースアップ

賃金の改定を実施した又は予定している企業及び賃金の改定を実施しない企業のうち、「定昇制度あり」の割合は84.2%(前年81.2%)でした。定期昇給制度の内容(複数回答)は、「自動昇給」が28.4%、「その他(業績評価など)」が73.0%でした。

同じく賃金の改定を実施した又は予定している企業及び賃金の改定を実施しない企業のうち、「定昇を行った・行う」企業は81.2%(前年76.8%)でした。労働組合ありでは88.3%、労働組合なしでは78.9%です。定昇制度がある企業に限ると、「定昇を行った・行う」企業は96.4%です(第4表)。

同じく定期昇給制度がある企業のうち、「ベアを行った・行う」企業は57.9%(前年57.8%)、「ベアを行わなかった・行わない」企業は15.4%(前年15.1%)でした。労働組合ありでは「ベアを行った・行う」が83.9%、労働組合なしでは48.8%です。

賃金の改定に当たり最も重視した要素

賃金の改定を実施した又は予定していて額も決定している企業について、改定の決定に当たり最も重視した要素は、「企業の業績」が46.0%(前年41.7%)で最も多く、次いで「労働力の確保・定着」が12.1%(前年17.0%)、「雇用の維持」が9.2%(前年11.9%)でした。すべての企業規模で「企業の業績」が最も多くなっています。

2026年8月1日現在の企業活動については、「業況」が「良い」と回答した企業が40.3%(前年35.3%)、「さほど良くない」が48.6%(前年51.2%)、「悪い」が8.4%(前年13.1%)でした。「原材料費・経費」は、すべての企業規模で「増加」と回答した企業の割合が8割を超えています。

夏の賞与と労働組合からの要求

2026年の夏の賞与は、「支給した又は支給する(額決定)」企業が88.5%(前年88.4%)、「支給するが額は未定」が5.3%(前年4.6%)、「支給しない」が5.3%(前年4.9%)でした。

労働組合がある企業の割合は23.3%(前年22.0%)でした。労働組合がある企業のうち、「賃上げ要求交渉があった」企業は84.7%(前年78.3%)、「賃上げ要求交渉がなかった」企業は10.8%(前年18.1%)でした。

出典

  • 厚生労働省「令和8年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/26/index.html
  • 同 報道発表用資料(PDF・2026年10月21日)https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/26/dl/08.pdf
  • 同 概況「1 賃金の改定の実施状況」〜「6 労働組合からの賃上げ要求状況」(PDF)https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/jittai/26/dl/01.pdf ほか

本ページは、官公庁が公表した内容をもとに構成しています。個別の事案について判断が必要な場合は、弁護士にご相談ください。

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