労働問題の全記事を見る最終更新: 2026-03-13

有給休暇の基礎知識|付与日数・取得義務・退職時の消化

この記事のポイント

  • 会社は年5日の有給取得を従業員に義務付けられている
  • パート・アルバイトも条件を満たせば有給を取得できる
  • 退職前に残りの有給をまとめて消化できる
  • 有給の時季変更権は事業の正常な運営を妨げる場合のみ

年次有給休暇とは

労働基準法39条に基づき、一定の要件を満たした労働者に付与される有給の休暇です。

付与条件

  • 6ヶ月間継続勤務していること
  • 全労働日の8割以上出勤していること

付与日数

勤続年数付与日数
0.5年10日
1.5年11日
2.5年12日
3.5年14日
4.5年16日
5.5年18日
6.5年以上20日(上限)

パート・アルバイトにも、週の所定労働日数に比例して有給休暇が付与されます(労基法39条3項、比例付与)

年5日の取得義務(2019年4月施行)

年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対し、使用者は年5日について時季を指定して取得させる義務があります(労基法39条7項)。違反した場合、30万円以下の罰金(労基法120条)

時季指定権と時季変更権

  • 労働者の時季指定権: 労働者が希望する時季に有給を取得できる(労基法39条5項)
  • 使用者の時季変更権: 事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に変更可能(労基法39条5項ただし書)

裁判例では、時季変更権の行使は厳格に解されており、単に忙しいだけでは行使できないとされています。

退職時の有給消化

  • 退職前にまとめて有給を取得することは労働者の権利として認められています
  • 退職日が確定している場合、使用者は時季変更権を行使できません(退職後に変更先がないため)
  • 有給の買い取りは原則違法ですが、退職時の未消化分の買い取りは認められています

有給休暇の時効

有給休暇の時効は2年です(労基法115条)。付与された翌年度末までに使用しないと消滅します。

根拠条文

  • 労働基準法39条(年次有給休暇)、115条(時効)、120条(罰則)
  • 労基法施行規則24条の3(比例付与)
※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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