文化庁は2026年11月2日、「著作権法施行令の一部を改正する政令(案)」と「著作権法施行規則の一部を改正する省令(案)」を公示し、意見募集を始めました。意見の締切は12月1日です。
公表資料によれば、2026年の著作権法改正(令和8年法律第48号)の施行に伴うもので、商業用レコードの公の再生または伝達に係る実演家またはレコード製作者の二次使用料を受ける権利に関する指定団体と二次使用料規程について、必要な事項を定めるなどの改正とされています。
このページは、文化庁が公表した内容と条文の文言をそのまま整理したものです。
意見募集の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 案件番号 | 185001515 |
| 題名 | 著作権法施行令の一部を改正する政令/著作権法施行規則の一部を改正する省令 |
| 根拠法令条項(案件ページの記載) | 著作権法の一部を改正する法律(令和8年法律第48号)附則第5条並びに同法による改正後の著作権法第95条の2第4項、第95条の3第4項、第97条の2第4項及び第97条の3第4項において準用する同法第95条第9項、並びに同法第95条の2第5項、第95条の3第5項、第97条の2第5項、第97条の3第5項及び第103条の8 |
| 公示日 | 2026年(令和8年)11月2日 |
| 意見の締切 | 2026年(令和8年)12月1日(必着) |
| 担当 | 文化庁著作権課 |
| 施行期日(予定) | 著作権法の一部を改正する法律の施行日 |
改正法で新設された二次使用料(条文の文言)
令和8年法律第48号による改正後の著作権法第95条の2第1項は、次のとおり定めています。
> 実演が録音されている商業用レコードを用いて、その実演を公に再生した者は、当該実演に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。
改正後の第97条の2第1項は、レコード製作者について次のとおり定めています。
> 商業用レコードを用いて、そのレコードに係る音を公に再生した者は、そのレコードに係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない。
改正後の第95条の3第1項と第97条の3第1項は、商業用レコードに録音されている実演やレコードに係る音のうち公衆送信されるものを、受信装置を用いて公に伝達した者について、同様に実演家・レコード製作者に二次使用料を支払わなければならないと定めています。
第95条の2と第97条の2(再生)は、営利を目的とせず、かつ、聴衆または観衆から料金を受けずに公に再生した場合などには適用しないとしています(各条第2項)。第95条の3と第97条の3(伝達)は、放送・有線放送・特定入力型自動公衆送信・放送同時配信等が行われるものを、営利を目的とせず、かつ、聴衆または観衆から料金を受けずに公に伝達した場合や、通常の家庭用受信装置を用いて公に伝達した場合などには適用しないとしています(各条第2項)。
改正法の施行日
改正法の附則第1条は、施行期日を次のとおり定めています。
> この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第四条及び第五条の規定は、公布の日から施行する。
附則第4条は、施行日前でも、文化庁長官が二次使用料を受ける権利を行使する団体を指定できること、指定を受けた団体が二次使用料規程を定められることなどを定めています。改正法は2026年(令和8年)6月24日に公布されています。
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政令案・省令案の主な内容
概要資料に記載された主な内容は、次のとおりです。
指定団体について
- 二次使用料に関する指定団体について、著作権法施行令第9章第1節の規定(指定の告示、業務規程、会計、事業計画等の提出、報告の徴収、業務の休廃止、指定の取消し)を準用する
- 業務規程で定める事項として、二次使用料を受ける権利を行使する権限の受任、業務に要する手数料、二次使用料の分配方法を定める
二次使用料規程について
- 二次使用料規程案の公示は、インターネットの利用その他の適切な方法により行う
- 指定団体は、公示をしたときは遅滞なく文化庁長官に通知する(公示の年月日と方法を記載した通知書に規程案を添える)
- 利用者代表が協議開始等の命令を申し立てるときの申立書の記載事項(氏名・名称、相手方の指定団体、協議を求める事項、申立てに至った経緯)を定める
- 文化庁長官が、ある利用区分における「利用者代表」と認める基準を定める(利用者比率と二次使用料比率がともに50%を超える場合、一方が50%を超え他方が50%を超える者がいない場合、ともに20%を超え、他にこれを超える者が存在せず、かつ現れる見込みがあると認められない場合)
- 裁定の申請書の記載事項と添付書類(協議の経過、利用者代表であることの疎明、額の算定の基礎など)、裁定の理由の文書による通知を定める
- 二次使用料規程の公表はインターネットの利用その他の適切な方法により行い、届出には意見聴取や協議の経過などを記載した書面を添付する
その他
- 規程や業務規程の届出書類などを、ディスク等で提出できるようにする
- 施行日前でも指定団体が業務規程を作成できるようにするなど、必要な経過措置を定める
二次使用料規程の手続(条文の文言)
改正後の著作権法第103条の2第1項は、指定団体が、文化庁長官が定める基準に従って定める利用区分ごとの二次使用料の額、実施の日などを記載した二次使用料規程を定めなければならないとしています。指定団体は、規程を定め、または変更しようとするときは、利用者などから意見を聴取するよう努め(同条第2項)、規程の案を公示しなければなりません(同条第3項)。
第103条の3第1項は、公示があったときは、利用者代表が公示の日から1か月以内に、指定団体に規程案の変更について協議を求めることができるとしています。第103条の5第3項は、指定団体は届け出た二次使用料規程に定める額を超える額を、二次使用料として請求してはならないと定めています。
出典
- e-Govパブリック・コメント「「著作権法施行令の一部を改正する政令(案)」及び「著作権法施行規則の一部を改正する省令(案)」に関する意見募集の実施について」(案件番号185001515。意見募集要領・概要のPDFを掲載)https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185001515&Mode=0
- e-Gov法令検索「著作権法」(昭和45年法律第48号)https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000048
本ページは、官公庁が公表した内容と条文の文言をもとに構成しています。個別の事案について判断が必要な場合は、弁護士にご相談ください。

