企業法務最終更新: 2026-11-02約5分で読めます公表情報の要約

経済産業省が事業再生ADRの省令・告示の改正案で意見募集|プレDIPファイナンス確認基準から償還期限の要件を削除(2026年10月30日)

この記事は、官公庁が公表した内容と条文をもとに当事務所が整理したものです。 一次情報へのリンクを本文に掲載しています。個別の事案についてはご相談ください。

この記事のポイント

  • ✓経済産業省は2026年10月30日、事業再生ADRに関する省令改正案(案件番号595320118)と告示改正案(案件番号595320119)の意見募集を始めた
  • ✓意見の締切は2026年11月28日(必着)
  • ✓省令案は、経済産業省関係産業競争力強化法施行規則33条1項2号(借り入れた資金の償還期限が、債権者全員の合意の成立が見込まれる日以後に到来すること)を削除する
  • ✓趣旨は、資金の借入れに関するプレDIPファイナンスの実行可能性を高め、債務者の資金繰りに資する観点から、終期に関する規定を削除するものとされている
  • ✓告示案は、事業再生計画案の確認事項にある手続の移行先に、早期事業再生法(令和7年法律第67号)の手続への移行を加える
  • ✓省令案の附則では、早期事業再生法の施行の日(2026年12月11日)から施行するとしている。公布は12月上中旬の予定

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経済産業省は2026年10月30日、産業競争力強化法に基づく事業再生ADR(特定認証紛争解決手続)に関する省令と告示の改正案を公示し、意見募集を始めました。意見の締切は11月28日です。

公表資料によれば、第217回通常国会で成立した「円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律」(令和7年法律第67号。以下「早期事業再生法」)の施行に伴い、事業再生ADRの手続についても必要な適正化を図るためのものとされています。

このページは、経済産業省が公表した内容と条文の文言をそのまま整理したものです。

意見募集の概要

項目省令案告示案
案件番号595320118595320119
題名経済産業省関係産業競争力強化法施行規則の一部を改正する省令経済産業省関係産業競争力強化法施行規則第二十九条第二項の規定に基づき認証紛争解決事業者が手続実施者に確認を求める事項の一部を改正する告示
根拠法令条項(案件ページの記載)産業競争力強化法第56条第1項第1号産業競争力強化法第47条第1項第2号
公示日2026年(令和8年)10月30日同左
意見の締切2026年(令和8年)11月28日(必着)同左
担当経済産業省経済産業政策局 産業創造課同左
今後の予定2026年(令和8年)12月上中旬に公布・施行予定同左

省令案の内容

経済産業省関係産業競争力強化法施行規則第33条第1項は、事業再生ADRの手続中に事業者が行う資金の借入れについて、特定認証紛争解決事業者等が確認を行う際の基準を定めています。現行の規定では、次の2つの号の「いずれにも該当すること」が基準とされています。

  • 第1号:資金の借入れが、事業再生計画案に係る債権者全員の合意の成立が見込まれる日までの間における債務者の資金繰りのために合理的に必要なものであると認められるものであること
  • 第2号:借り入れた資金の償還期限が、債権者全員の合意の成立が見込まれる日以後に到来すること

改正案は、このうち第2号を削除するものです。改正後の第33条第1項は、資金の借入れが、債権者全員の合意の成立が見込まれる日までの間における債務者の資金繰りのために合理的に必要なものであると認められるものであることを基準とする形になります。

改正の趣旨について、概要資料は「資金の借入に関するプレDIPファイナンスの実行可能性を高め、債務者の資金繰りに資する観点から、終期に関する規定を削除するもの」としています。

省令案の附則では、早期事業再生法の施行の日(令和8年12月11日)から施行するとしています。

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告示案の内容

概要資料によれば、現行の告示は、全員の合意が得られない場合や、合意を得た再生計画に基づいて債務を弁済できなかった場合に、法的手続や特定調停などに移行することとされていることを、事業再生計画案に関する確認事項として定めています。

改正案は、早期事業再生法の施行に伴い、この手続の移行先に同法の手続への移行を加えるものとされています(告示第2条第4項柱書の規定の整備)。告示案の附則も、早期事業再生法の施行の日(令和8年12月11日)から施行するとしています。

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条文の文言

産業競争力強化法第56条第1項は、次のとおり定めています。

> 特定認証紛争解決手続により事業再生を図ろうとする事業者は、当該特定認証紛争解決手続を行う特定認証紛争解決事業者に対し、当該特定認証紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間における当該事業者の資金の借入れが次の各号のいずれにも適合することの確認を求めることができる。

同項の各号は、次のとおりです。

> 一 当該事業者の事業の継続に欠くことができないものとして経済産業省令で定める基準に適合するものであること。 > 二 当該資金の借入れに係る債権の弁済を、当該特定認証紛争解決手続における紛争の当事者である債権者が当該事業者に対して当該資金の借入れの時点において有している他の債権の弁済よりも優先的に取り扱うことについて、当該債権者全員の同意を得ていること。

今回の省令案は、第1号の「経済産業省令で定める基準」にあたる施行規則第33条第1項を改めるものです。産業競争力強化法第56条第3項は、独立行政法人中小企業基盤整備機構または認定支援機関の指導・助言を受けて事業再生を行おうとする中小企業者についても、前二項を準用すると定めています。

出典

  • e-Govパブリック・コメント「経済産業省関係産業競争力強化法施行規則の一部を改正する省令(案)に対する意見募集について」(案件番号595320118。意見公募要領・省令案の概要のPDFを掲載)https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=595320118&Mode=0
  • e-Govパブリック・コメント「経済産業省関係産業競争力強化法施行規則第二十九条第二項の規定に基づき認証紛争解決事業者が手続実施者に確認を求める事項の一部を改正する告示(案)に対する意見募集について」(案件番号595320119)https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=595320119&Mode=0
  • e-Gov法令検索「産業競争力強化法」(平成25年法律第98号)https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC0000000098
  • e-Gov法令検索「経済産業省関係産業競争力強化法施行規則」(平成26年経済産業省令第1号)https://laws.e-gov.go.jp/law/426M60000400001
  • e-Gov法令検索「円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律」(令和7年法律第67号)https://laws.e-gov.go.jp/law/507AC0000000067

本ページは、官公庁が公表した内容と条文の文言をもとに構成しています。個別の事案について判断が必要な場合は、弁護士にご相談ください。

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