【2026年最新】日本の会社設立完全ガイド|株式会社vs合同会社の費用・手続き・外国人起業家向け解説
企業法務最終更新: 2026-04-29約6分で読めます

【2026年最新】日本の会社設立完全ガイド|株式会社vs合同会社の費用・手続き・外国人起業家向け解説

この記事のポイント

  • 株式会社の設立費用は約24万円(電子定款の場合約20万円)、合同会社は約6万円と大幅に安い
  • 資本金は株式会社・合同会社ともに最低1円から設立可能(会社法27条4号・576条1項6号)
  • 外国人も日本に居住していなくても会社設立が可能に(代表取締役の国内居住要件が撤廃済み)
  • 設立後は税務届出・社会保険・労働保険の手続きが必要で、法人設立届出書は設立後2ヶ月以内に提出
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はじめに:日本で会社を設立するメリット

日本は世界第4位の経済大国であり、安定した法制度と高い信頼性を持つビジネス環境を提供しています。外国人起業家にとっても、日本での法人設立は市場参入の有力な手段です。本記事では、会社法(平成17年法律第86号)に基づき、株式会社(KK)合同会社(GK)の設立手続き・費用・注意点を徹底解説します。

株式会社(KK)と合同会社(GK)の違い

日本の会社法は主に4種類の会社を定めていますが(会社法2条1号)、実務上設立されるのは株式会社合同会社がほとんどです。

項目株式会社(KK)合同会社(GK)
根拠条文会社法25〜103条会社法575〜675条
設立費用合計約20〜24万円約6万円
登録免許税15万円(資本金×0.7%と比較して高い方)6万円(資本金×0.7%と比較して高い方)
定款認証必要(公証人手数料3〜5万円)不要
定款印紙代紙:4万円 / 電子:0円紙:4万円 / 電子:0円
最低資本金1円(会社法27条4号)1円(会社法576条1項6号)
意思決定機関株主総会+取締役(会社法295条〜)社員の合意(会社法590条)
利益配分出資比率に応じて配当定款で自由に設定可能
社会的信用度高いやや劣る
上場可能性ありなし
役員任期最長10年(会社法332条2項)任期なし

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株式会社(KK)の設立手続き

ステップ1:基本事項の決定

設立にあたり、以下の事項を決定します(会社法27条)

  • 商号(会社名):「株式会社」の文字を含む必要あり(会社法6条2項)
  • 本店所在地:日本国内の住所
  • 事業目的:適法性・営利性・明確性が必要
  • 資本金の額:最低1円から(ただし実務上は許認可や信用面から100万円以上が推奨)
  • 発起人:1名以上(会社法25条1項)
  • 事業年度:任意に設定可能

ステップ2:定款の作成と認証

定款(会社の基本ルール)を作成し、公証人の認証を受ける必要があります(会社法30条1項)。これは株式会社設立における必須手続きであり、合同会社との大きな違いです。

定款認証の費用(公証人手数料令35条): - 資本金100万円未満:3万円 - 資本金100万円以上300万円未満:4万円 - 資本金300万円以上:5万円 - 紙の定款の場合、収入印紙4万円が別途必要(電子定款なら不要)

ステップ3:資本金の払込み

発起人の個人銀行口座に資本金を振り込みます(会社法34条1項)。設立前は法人口座がないため、発起人個人の口座を使用します。振込後、払込証明書を作成します。

ステップ4:設立登記の申請

本店所在地を管轄する法務局(登記所)に設立登記を申請します(会社法49条、911条3項)。登録免許税は15万円(資本金の額×0.7%が15万円を超える場合はその金額)。

登記申請に必要な書類: - 設立登記申請書 - 定款(認証済み) - 発起人の決定書 - 取締役の就任承諾書 - 払込証明書 - 印鑑届書 - 登記すべき事項を記録したCD-R等

登記完了まで通常1〜2週間程度です。

合同会社(GK)の設立手続き

合同会社は2006年の会社法施行により新たに導入された会社形態で、設立が簡単・安価であることが最大の特徴です。Apple Japan、Amazon Japan、Google合同会社など、大手外資系企業も合同会社形態を採用しています。

KKとの手続き上の違い

  • 定款認証が不要(会社法575条〜。公証人手数料が節約できる)
  • 登録免許税が6万円と株式会社の半額以下
  • 設立手続き全体が1〜2週間で完了可能

GK設立の総費用

費目金額
登録免許税6万円
定款印紙代(電子定款の場合)0円
合計6万円

外国人起業家の会社設立

非居住外国人でも設立可能

従来、株式会社の代表取締役には日本国内に住所を有する者が必要とされていましたが、この要件は2015年の法務省通達により撤廃されました。現在は、日本に居住していない外国人でも会社の設立・代表者就任が可能です。

経営管理ビザ(Business Manager Visa)

日本で実際に事業を経営するためには、在留資格「経営・管理」(出入国管理及び難民認定法別表第一の二)の取得が必要です。

主な要件: - 日本国内に事業所(オフィス)を確保していること - 資本金500万円以上、または常勤の日本人従業員2名以上 - 事業の安定性・継続性が認められること - 事業計画書の提出

ビザの審査期間は通常1〜3ヶ月です。

銀行口座開設の注意点

外国人が代表を務める会社の法人口座開設には、以下の課題があります。

  • メガバンク(三菱UFJ、みずほ、三井住友)は審査が厳しく、設立直後は断られることが多い
  • ネット銀行(GMOあおぞら、住信SBI、PayPay銀行等)は比較的開設しやすい
  • ゆうちょ銀行も選択肢の一つ
  • 開設には事業計画書、登記簿謄本、代表者の在留カード等が必要
  • 設立後6ヶ月以上経過すると審査が通りやすくなる傾向

設立後に必要な届出

会社設立後、以下の届出が必要です。

届出先届出内容期限
税務署法人設立届出書設立後2ヶ月以内
税務署青色申告の承認申請書設立後3ヶ月以内
税務署給与支払事務所の開設届給与支払日の前日まで
都道府県税事務所事業開始等申告書各都道府県の条例による
市区町村役場法人設立届出書各市区町村の条例による
年金事務所健康保険・厚生年金保険新規適用届事実発生から5日以内
ハローワーク雇用保険適用事業所設置届従業員雇用の翌日から10日以内
労働基準監督署労働保険関係成立届従業員雇用の翌日から10日以内

株式会社と合同会社、どちらを選ぶべきか

  • 対外的な信用力を重視し、将来的に上場や大規模な資金調達を検討 → 株式会社
  • 設立費用を抑えたい、柔軟な経営をしたい、少人数での経営 → 合同会社
  • 外国人起業家で初期コストを最小限にしたい → まず合同会社で設立し、事業拡大後に株式会社へ組織変更(会社法746条〜)することも可能

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*法律のミカタ編集部 | 2026年4月29日公開*

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※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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