企業法務最終更新: 2026-05-03約6分で読めます弁護士監修済

【2026年5月施行】今月変わる法律一覧|共同親権・カスハラ・自転車青切符など完全網羅

この記事のポイント

  • ✓2026年4〜5月にかけて、共同親権・カスハラ対策・自転車青切符など多数の重要法令が一斉に施行された
  • ✓企業実務では、カスハラ対策・育児介護休業法改正・電子帳簿保存法義務化など、就業規則と社内体制の見直しが急務
  • ✓個人にも自転車反則金・住宅街30km/h規制・改正大麻取締法など日常生活に直結する変更が多い
  • ✓5月以降は同性婚大法廷審理、再審制度改革など立法・司法の動きも活発で、継続的なフォローが重要

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2026年5月、日本の法律が大きく動く

2026年は、日本の家族法・労働法・交通法・刑事法のいずれにおいても戦後最大級の制度変更が相次いで施行された節目の年です。本記事では、2026年4〜5月にかけて施行された、または施行が近い主要法令を分野別に整理し、実務上のチェックポイントを弁護士の視点でまとめます。

1. 家族法分野

共同親権の運用本格化(民法改正、2026年4月1日施行)

改正民法(令和6年法律第33号)により、離婚後の共同親権が選択可能となりました。施行から約1ヶ月が経過し、家庭裁判所では既に共同親権関連の調停申立てが急増しています。

項目内容
対象2026年4月1日以降の離婚協議・既に離婚した夫婦の親権変更申立て
DV除外規定児童・配偶者へのDVがある場合は必ず単独親権
法定養育費子1人あたり月2万円が新設、先取特権付き

実務上は、離婚協議書のテンプレート見直し、養育計画作成のニーズ拡大、家裁調停実務のオペレーション混乱が課題です。

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2. 労働法分野

カスタマーハラスメント対策の義務化(労働施策総合推進法改正、2026年10月施行予定)

2026年10月施行予定の改正労働施策総合推進法により、全事業者にカスタマーハラスメント対策措置が義務付けられます。準備期間として、5月時点で多くの大企業が就業規則改訂・カスハラ対応マニュアル整備を進めています。

育児・介護休業法改正(2026年4月1日施行)

3歳未満の子を養育する労働者に対し、短時間勤務・テレワーク等の選択的措置を講じる義務が拡大。柔軟な働き方の選択肢を従業員に提示することが必須です。

106万円の壁の撤廃(2026年10月段階的廃止)

社会保険適用の「106万円の壁」が段階的に撤廃され、短時間労働者の社会保険加入要件が大きく変わります。パートタイマーの多い小売・飲食業界では、人件費インパクトの試算が急務です。

フリーランス保護法 施行1年経過(2024年11月施行)

施行から1年半が経過し、書面交付義務違反や60日以内支払い義務違反で実際に行政指導が出る事例も登場。発注側企業は契約書テンプレートの再点検が必要です。

3. 交通・道路関連

自転車「青切符」制度の運用開始(道路交通法改正、2026年4月1日施行)

16歳以上の自転車運転者に対し、信号無視(6,000円)、携帯電話使用(12,000円)、酒気帯び運転(12,000円)など、反則金制度が導入されました。警察庁の発表では、施行初月で全国約8,000件の青切符が交付されています。

住宅街の最高速度30km/h化

生活道路(センターラインのない道路)の法定最高速度が30km/hに引き下げられました。事業用車両の運行管理で速度制限の周知が必要です。

新基準原付の登場

排気量50cc超〜125cc以下の特定二輪車を「新基準原付」として運用する制度が始まり、原付免許で乗れるバイクの選択肢が拡大しました。

4. 企業法務分野

電子帳簿保存法の義務化フル適用

電子取引データの電子保存義務化の宥恕措置が完全に終了。紙保存や非要件電子データのみの保存は青色申告取消し・追徴課税のリスクを伴います。

インボイス制度2年目(2026年10月)

インボイス制度の経過措置(仕入税額控除80%)が2026年9月末で終了し、10月以降は50%控除に縮小されます。免税事業者との取引が多い企業は、課税転換交渉を本格化する時期です。

下請法改正(2026年予定)

公正取引委員会が価格転嫁ガイドラインを強化。発注側の優越的地位濫用への監視が強まっており、取引条件の文書化が必須となります。

弁護士 阿部祐介

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5. 刑事・行政分野

改正大麻取締法(2024年12月施行)の運用1年半

大麻の「使用罪」新設により、2025年の薬物関連逮捕者は過去最多の6,000人超を記録。学生・若年層への啓発と、初犯者への執行猶予判断の動向が注目されます。

闇バイト対策・特殊詐欺関連法

仮装身分捜査の導入やロールプレイ捜査の活用など、特殊詐欺・闇バイトに対する捜査手法が強化されています。

再審制度改革(法案検討中)

袴田事件を受け、検察官の即時抗告に1年の期限を設ける刑訴法改正案が国会で検討中。2026年中の成立を目指す動きがあります。

6. 司法・憲法分野

同性婚訴訟 大法廷回付(2026年3月25日決定)

最高裁第3小法廷が同性カップル6件の訴訟を大法廷に回付。15人の裁判官全員による日本初の同性婚に関する憲法判断が、2027年前半までに下される見通しです。

マイナ保険証への完全移行

健康保険証の新規発行は2024年12月で停止済み。経過措置の期限切れに伴い、医療機関の窓口対応が本格化しています。

5月施行法令の実務インパクト早見表

分野法令影響を受ける主体緊急度
家族法共同親権離婚予定者・調停実務高
労働法カスハラ対策法全事業者中(10月施行)
労働法育児介護休業法子育て世帯雇用主高
労働法106万円の壁パート雇用が多い業種中
交通自転車青切符16歳以上の自転車利用者高
交通住宅街30km/h事業用車両運行管理中
企業電子帳簿保存法全法人・個人事業主高
企業インボイス2年目BtoB取引先高
刑事大麻使用罪全国民中

企業が今やるべきチェックリスト

  1. 就業規則・社内規程の総点検(カスハラ対策・育児介護・パートタイマー社会保険)
  2. 契約書テンプレートの更新(フリーランス保護法対応・下請法対応)
  3. 電子帳簿保存体制の整備(電子取引データの保存要件確認)
  4. 従業員研修の実施(カスハラ対応、コンプライアンス、薬物啓発)
  5. インボイス免税事業者対応の見直し(2026年10月以降の控除縮小に備える)

まとめ

2026年4〜5月は、過去10年で最も多くの重要法令が同時施行された節目の月です。家族法・労働法・交通法のいずれにおいても、実務オペレーションの抜本的な見直しが求められています。

特に企業実務では、人事・法務・経理の各部門が連携して対応する必要があります。個別の法改正の詳細については、各分野の専門記事を併せてご参照ください。

ご不明な点があれば、専門の弁護士へのご相談をお勧めします。

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※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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