削除請求が認められる口コミとは
口コミ・レビューの全てが削除対象になるわけではありません。正当な批判や感想は表現の自由(憲法21条)として保護されます。削除が認められるのは、以下に該当する場合です。
名誉毀損に該当する場合
刑法230条に基づき、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損する投稿は違法です。ただし、以下の3要件を全て満たす場合は違法性が阻却されます(刑法230条の2)。 - 公共の利害に関する事実であること - 公益を図る目的であること - 摘示された事実が真実であること(または真実と信じる相当の理由があること)
信用毀損に該当する場合
虚偽の事実を流布して、人の信用を毀損する行為は刑法233条(信用毀損罪)に該当します。「この店で食中毒になった」等の虚偽の口コミが典型例です。
削除請求の方法
1. サイト管理者への直接申請
各プラットフォームには違反報告・削除申請の窓口があります。 - Googleマップ: ビジネスプロフィールから「レビューの報告」 - 食べログ: 「お問い合わせ」から通報 - その他口コミサイト: 各サイトの規約に基づく報告
2. 送信防止措置請求(プロバイダ責任制限法3条)
サイト管理者が対応しない場合、プロバイダ責任制限法に基づき、書面で削除を求めます。サイト管理者は申出を受けてから原則7日以内に発信者に照会し、反論がなければ削除できます。
3. 仮処分の申立て
それでも削除されない場合、裁判所に投稿記事削除の仮処分命令を申し立てます(民事保全法23条2項)。
費用の目安
| 手続き | 費用 |
|---|---|
| サイトへの直接申請 | 無料 |
| 弁護士による削除請求(任意交渉) | 5〜15万円 |
| 仮処分申立て | 20〜40万円(弁護士費用)+ 担保金 |
| 発信者情報開示+損害賠償 | 50〜100万円 |
注意点
- スクリーンショットで証拠保全: 削除される前に投稿内容を保存
- 正当な批判は削除不可: 「接客が悪かった」等の主観的感想は原則として削除対象外
- 削除請求と損害賠償は別: 削除されても損害が回復しない場合は、別途損害賠償請求(民法709条)が可能