モラハラとは
モラルハラスメント(モラハラ)とは、言葉や態度で相手の人格を否定し、精神的に追い詰める行為です。DVとは異なり身体的暴力を伴わないため、外部からは発見されにくい特徴があります。
モラハラの典型パターン
- 人格の否定(「お前は無能だ」「何もできない」)
- 無視・冷遇(話しかけても無視、家族の前で存在を無視)
- 経済的支配(生活費を渡さない、収入を管理される)
- 行動の監視・制限(外出先の報告義務、友人との交流の制限)
- 子供を利用した精神的圧迫
離婚原因としての法的位置づけ
モラハラは、民法770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し得ます。裁判離婚の原因となりますが、立証が重要です。
証拠の集め方
| 証拠の種類 | 具体例 |
|---|---|
| 音声録音 | モラハラ発言をスマートフォン等で録音 |
| メール・LINE | 暴言・脅迫的なメッセージのスクリーンショット |
| 日記・記録 | 日時・場所・内容を具体的に記録した被害日記 |
| 医療記録 | 心療内科・精神科の診断書(うつ病、適応障害等) |
| 第三者の証言 | 親族、友人、カウンセラー等の陳述書 |
調停・裁判の進め方
1. 別居
モラハラから離れるため、まず別居することが重要です。別居は離婚意思の表れとしても評価されます。
2. 離婚調停(家事事件手続法244条)
家庭裁判所に調停を申し立てます。調停委員を介して話し合いを行うため、直接の対面は避けられます。
3. 離婚裁判(人事訴訟法2条)
調停不成立の場合、離婚訴訟を提起します。「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当することを主張・立証します。
慰謝料の相場
モラハラ離婚の慰謝料は一般的に50〜300万円程度です。以下の要素で金額が変動します: - モラハラの期間と程度 - 精神的被害の深刻さ(通院の有無) - 婚姻期間の長さ - 子供の有無
根拠条文
- 民法770条1項5号(裁判上の離婚)
- 民法709条(不法行為に基づく損害賠償)
- 家事事件手続法244条(調停前置)
- DV防止法(精神的暴力もDVに含まれる場合あり)