企業法務の全記事を見る最終更新: 2026-03-13約2分で読めます

独占禁止法とカルテル規制|企業が注意すべき違反行為と制裁

この記事のポイント

  • カルテルや談合には売上の一定割合の課徴金が科される
  • リニエンシー制度で最初に自主申告すると課徴金が免除される
  • 違反行為には刑事罰(懲役・罰金)もありうる
  • 公正取引委員会が調査・処分の権限を持つ
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独占禁止法の3つの柱

1. 私的独占の禁止(法3条前段)

事業者が単独又は他の事業者と結合して、他の事業者の事業活動を排除又は支配することにより、公共の利益に反して競争を実質的に制限すること。

2. 不当な取引制限(カルテル)の禁止(法3条後段)

事業者が他の事業者と共同して、対価を決定・維持・引上げ、又は数量・技術・市場を制限する等、相互にその事業活動を拘束することにより競争を実質的に制限すること。

#### カルテルの典型例 - 価格カルテル: 競合他社と販売価格を取り決め - 入札談合: 公共工事等の入札で落札者・落札価格を事前に調整 - 市場分割: 担当地域や顧客を競合他社と分け合い

3. 不公正な取引方法の禁止(法19条)

公正取引委員会が指定する不公正な取引方法。 - 再販売価格の拘束: メーカーが小売価格を指定 - 優越的地位の濫用: 取引上の優位性を利用した不当な要求 - 不当廉売: コスト割れの販売で競争者を排除

違反に対する制裁

課徴金(法7条の2)

  • カルテル: 売上額の10%(中小企業4%)
  • 入札談合: 売上額の10%
  • 私的独占(排除型): 売上額の6%
  • 優越的地位の濫用: 取引額の1%

課徴金減免制度(リニエンシー、法7条の4)

カルテル・入札談合を公取委に自主申告した場合の減免。 - 最初の申告者: 全額免除 - 2番目: 20%減額 - 3〜5番目: 10%減額 - 調査開始後でも減額を受けられる場合がある

刑事罰

  • カルテル: 5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
  • 法人: 5億円以下の罰金
  • 公取委の告発が必要(専属告発権)

民事上の責任

  • 損害賠償(法25条): 無過失責任
  • 差止請求(法24条): 不公正な取引方法に対して

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企業が注意すべきポイント

  1. 同業者との会合: 価格や生産量の話題を避ける
  2. メールの管理: カルテルの証拠になりうる
  3. コンプライアンス研修: 独禁法の基礎知識を従業員に周知
  4. リニエンシーの活用: カルテルに関与してしまった場合は早期申告

根拠条文

  • 独占禁止法3条(私的独占・不当な取引制限の禁止)
  • 独占禁止法7条の2(課徴金)、7条の4(課徴金減免)
  • 独占禁止法19条(不公正な取引方法の禁止)
  • 独占禁止法89条(刑事罰)、95条(法人重科)

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※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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