イントロダクション
データ保護法制は、過去10年で最も急速に進化した法分野の一つです。EUのGDPR(一般データ保護規則、2018年施行)を皮切りに、世界各国で強力な個人データ保護法が相次いで施行され、執行も活発化しています。違反時の制裁金は、GDPRでは全世界年間売上高の4%または2,000万ユーロのいずれか高い方、APPI(日本の個人情報保護法)では2026年改正で1億円以下の法人罰が導入されました。
データ保護法制の難しさは、(1)複数の法域が重複適用される、(2)技術的措置と組織的措置の両方が要求される、(3)違反時のレピュテーション影響が制裁金以上に大きい、という点にあります。多国籍企業、SaaS事業者、ECサイトを運営する企業にとって、データ保護コンプライアンスは事業継続に直結する経営課題です。
対応領域
1. APPI(個人情報保護法)対応 - 2022年改正・2026年改正への対応 - 個人情報保護方針、利用目的、本人同意取得フローの設計 - 漏えい時の個人情報保護委員会への報告・本人通知 - 仮名加工情報・匿名加工情報の活用設計 - 第三者提供・委託先管理の枠組み構築 - 越境移転に関する本人同意・移転先国の保護法制調査
2. GDPR(EU一般データ保護規則)対応 - 法的根拠(同意・契約履行・正当な利益等)の整理 - データ処理記録(ROPA)、DPIA(データ保護影響評価)作成 - データ主体の権利対応(アクセス権、削除権、ポータビリティ権) - DPO(データ保護責任者)選任要否判断、職務支援
3. データ漏えい・インシデント対応 - 漏えい発覚時の初動(72時間以内のGDPR報告対応含む) - フォレンジック調査の指揮、調査会社との連携 - 監督機関への報告書作成・提出 - 本人通知文案、コールセンター対応指針 - 損害賠償交渉、集団訴訟への対応
ご相談の例と、対応の進め方
以下は、想定されるご相談の類型と、当事務所の対応の進め方をお示しするものです。過去の受任実績を示すものではありません。
ご相談の例1: SaaS事業者のGDPR適合化
「日本の個人情報保護法は守っているが、GDPRは未対応」という状態のまま欧州企業との大型契約が視野に入ると、短期間での適合化が必要になります。
このような場面では、(1)現状ギャップ分析(GDPR要件と現状の差分の可視化)、(2)プライバシーポリシー・利用規約の改訂(日英バイリンガル)、(3)データ処理記録(ROPA)の作成、(4)DPIA(データ保護影響評価)の実施、(5)顧客とのDPAテンプレートの整備、(6)社内教育プログラムの設計、をご支援します。
ご相談の例2: 個人情報保護法改正への対応
POSデータ、会員データ、防犯カメラ映像、従業員データなど複数のデータカテゴリを抱える事業者では、法改正を機に社内のデータフローを棚卸しする必要が生じます。
このような場面では、(1)全社データマッピング、(2)利用目的の棚卸しと再整理、(3)同意取得の導線に関する助言、(4)委託先(クラウド事業者、マーケティング会社等)との契約改定、(5)社内規程・マニュアルの改訂、(6)漏えい対応マニュアルの整備、(7)役員・現場社員向け研修、を一体でご支援します。
ご相談の例3: 大規模な個人情報漏えいへの対応
外部からの不正アクセスにより多数の顧客情報が漏えいした場合、社会的な注目度が高く、初動の巧拙がその後を大きく左右します。
このような場面では、(1)発覚直後の初動指揮(証拠保全、原因調査会社の選定)、(2)個人情報保護委員会への速報、(3)本人通知の文案・FAQ・問い合わせ窓口の対応方針、(4)プレスリリースおよびWebサイト掲載文の作成、(5)警察への被害届提出の支援、(6)取引先への報告、(7)損害賠償請求や集団訴訟への備え、(8)再発防止策の設計、をご支援します。
ご依頼の流れ
- 初回相談(30分無料/オンライン可): 現状と課題を伺い、論点を整理します。
- 見積・提案: スコープとタイムラインをご提示。プロジェクト型/顧問型のいずれにも対応します。
- 着手・進捗共有: マイルストーンごとに進捗を報告し、社内承認プロセスとも連携します。
- 完了・アフターフォロー: 法改正・執行動向のアップデート、定期的なレビューも継続支援可能です。
お問い合わせ
データ保護分野でのご相談は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。緊急の漏えい対応については、その旨明記いただければ優先対応します。